Webライターとして独立開業して6年が立ちました。未経験からのスタートながら、なんとか食ってけるだけの収入を得られるようになりました。
こう書くと語弊があるかもしれませんが、Webライターはフリーランスの中では比較的敷居が低い方で、頑張れば未経験でも独立開業して食ってけるようにはなります。
フリーランスのWebライターである私がどうやってライターになったのか?どうやって仕事を見つけたのか?といったことを紹介したいと思います。
【目次】
最初はライターサイトで稼いだ
そもそもライターの仕事を始めたのは、前に勤めていた会社を辞めて転職活動をしたものの、転職先が決まらずお金がなくなってきたからです。数学が苦手なのに税理士のなろうと志したり、他にも結婚式のムービーを作る会社を立ち上げようと映像を勉強するも、著作関係がうるさそうだからと諦め、完全に迷走していた時期でした。
それはさておき、最初に利用したのは「ブログ広告.com」というライターサイトで、登録すれば誰でも参加できるということで記事を書き始めました。一応承認制ではあるものの、よほどおかしな文章でなければ承認されるので、生活費を稼ぐために結構量産していました。
リンク:ブログ広告.com
久しぶりにログインして件数を見てみると、「1,186件」も書いていました。ポイント(1ポイント1円)は「144,950pt」でした。今受けている仕事の単価と比較すれば単価は安いですが、未経験のライターが稼ぐにはかなり助かるサイトです。
記事を量産することでタイピングの速度が上がり、文章を考えるのが早くなったので、いい経験になりました。SEOについても知るきっかけになったので、Webライターとしてのスタートはここからですね。
SEO会社のライター募集に応募して採用される
「ブログ広告.com」で執筆できる記事数は限られるので、もっとライターで稼ごうと思ってSEO会社でライター募集をしていないか探しました。検索でいろいろなSEO会社のライター募集を見て、未経験でも応募できる会社を見つけ、応募したところ採用してもらえました。やっぱりライターサイトを通した仕事より、SEO会社からもらう方が報酬が良かったので、1記事あたりの単価が上がりました。
まだパンダアップデートとペンギンアップデートが導入される前なので、いわゆるリンクビルディングのためのサテライトサイトの記事を担当していました。正直、たいした内容の記事は書いていませんでしたが、仕事をもらえていました。
いや、でもちゃんと記事は書いてましたよ?コピペもスクレイピングもちろんしませんし、内容を指摘されたことはなかったので、自己評価はともかく、継続して仕事をもらえていたということはクライアントの意向に沿えていたのだと思います。
企業と直接契約してライターとして開業することを決意
ここまでの仕事量だけではアルバイト並の収入にしかならなかったので、「@SOHO」というフリーランス向けの在宅ワークや業務委託を案件を紹介しているサイトで仕事を探すことにしました。
今でこそ「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングがフリーランスの仕事探しの主流になっていますが、ライターとして開業した当時はまだそこまで普及していなかったので、ライティングの案件が多い「@SOHO」で仕事を探していました。
リンク:@SOHO
最初に応募した案件は某建築系の会社でのコンテンツを作る仕事で、応募してみたところ、テスト記事を書いてくれとのことだったので、テーマに沿った記事を書いて送りました。そしたら採用してもらえたので、未経験にしては幸先がいいスタートです。
その会社は自社でSEOを行っていて、SEO会社を通さず直接契約したので報酬はかなり良かったですね、仕事もかなりもらえたので、かなりいい案件でした。
Webライターとして開業
収入がかなり増えたので、税金対策として開業した方がいいと思い、税務署に行って開業届を出し、晴れてフリーランスのWebライターになりました。開業は超絶簡単で、「開業届」と「青色申告承認申請書」をささっと書いて提出するだけで個人事業主になれます。
青色申告書で確定申告の書類を作るのが面倒なのですが、家賃、光熱費、通信費などを経費にできますし、最大65万円の控除が受けられるので、ある程度収入が増えたら開業した方が絶対いいです。
開業してからも安定して仕事をもらえたので、未経験からのスタートながらかなり順調な滑り出しでした。記事作成だけでなく、WordPressやMovableTypeで一からサテライトサイト構築をする仕事ももらえたので、すごくいい経験になったと思います。
WordPressは開業する前に勉強して構築できるようになっていたので対応できましたし、MovableTypeもマニュアルがあったし担当の人に教えてもらえたので知識がなくても全然問題ナッシングでした。
パンダとペンギンがやってきて全てを破壊された
ここまではヒジョーに順調で、開業して2年は安定した収入を得られていたのですが、ある日、とうとうアイツがやってきました。
そう、アイツとは、Googleのパンダアップデートとペンギンアップデート!!
アイツがやってきて、全てが破壊されました。
パンダアップデートはGoogleが導入したアルゴリズムで、低品質なコンテンツの検索順位を下げ、高品質なコンテンツを上位表示させるためのものです。
当時、コンテンツファームと呼ばれるユーザーにとって無価値なコンテンツを大量に保有するサイトが上位表示されていて、検索の質が低下していました。その状況を問題視したGoogleがパンダアップデートを導入し、コンテンツファームは軒並み順位が下げられ、ユーザーにとって価値のあるコンテンツが上位表示されやすくなったのです。
今の記事の質を重視するコンテンツSEOは、パンダアップデートがきっかけで始まったんですよね。
(もちろん、検索の質が上がったのはユーザーにとってはいいことです)
ペンギンアップデートはサテライトサイトから自作自演のリンクを得て検索結果で上位表示させるなど、いわゆるブラックハットSEOと呼ばれるスパム行為を行っているサイトの評価を下げるアルゴリズムです。パンダアップデートに遅れて導入されたのですが、ペンギンアップデートの導入によって自作自演のリンク構築をメインにしたSEOが終わりを告げました。
私が契約していた会社でもらっていた仕事は、自社サイトのコンテンツ作成とサテライトサイトの記事作成で、サテライトサイトから被リンクを得て自社サイトの検索結果の上位表示を狙うというものでした。パンダアップデートとペンギンアップデートによって自社サイトの順位が下げられ、その会社は自社でのSEOをやめることに…。
最後の仕事は自分で作成したサテライトサイトを削除していくというもので、自分が作成したサイトを次々消していく仕事にも報酬が発生するという、私からすればおいしいですが、その会社からすれば完全に無駄な費用でした。
そういうわけで、ここで一旦仕事がなくなりました\(^o^)/
再び@SOHOで仕事探し
SEO会社から継続して仕事をもらっていたので全く収入がなくなったわけではないのですが、仕事量がそれほど多くなかったのでそれだけでは生活ができず、再び@SOHOで仕事を探すことに。
採用されるであろう案件に応募していったので、応募した案件には全部採用してもらえました。1社だけでは仕事量が限られるので、Webライターは複数社から仕事をもらっている方が多いと思います。
かくいう私もこれまでずっと掛け持ちをしてきたので、Webライターなら複数社と契約する方向で考えた方がいいでしょう。@SOHOで知り合った会社は4社ですかね。3社はライティングの仕事で、1社はオークション関連の仕事でした。
コンテンツSEOに沿った記事が書けるライターに
パンダとペンギンにより、コンテンツSEOの時代に突入したので、生きてくためにコンテンツSEOに沿った記事が書けるライターになろうと決意。幸い、新しく契約した1社がコンテンツSEOに力を入れているので、記事を書きながら少しずつスキルアップしていきました。
スキルアップするにはとにかく書くことで、後で見返して改善点を見つけ出し、次の記事に活かすという感じです。
従来のSEOでは検索エンジン相手の記事を書くという感じでしたが、今はコンテンツの質が重視されるので、ある程度の質の記事が書けなければ食ってけません。もちろん今までも質を重視した記事も書いていましたが、Webライターという仕事はSEOの手法に左右されるので、悪い言い方をすればGoogleの顔色を伺う感じです。
今はユーザーにとって価値のあるコンテンツが評価されるので、検索エンジンありきではなく、役に立つかどうかを重視した記事を書かなければ検索順位上位を狙えません。ですので、従来のSEO寄りの記事執筆よりやりがいはあります。
現在はそこそこ収入が安定
現在はライターとアフィリエイトの2つの収入源があり、贅沢しなければそこそこ貯金ができるほどの収入はあります。今契約しているのは2社で、1社はライター業を始めた頃からずっと仕事をいただいているSEO会社です。もう1社もSEO会社で、2年ぐらい前に契約して継続して仕事をいただいています。
パンダとペンギンのせいで一時期仕事が激減した時期と比べると、今はそこそこのボリュームの仕事をいただけているので非常にありがたいです。
正直、出版社や広告会社で働いた経験がないので文章力にあまり自信はないのですが、執筆の速さは他のライターに負ける気がしませんし、SEOも理解しているのでWebライターとしてはそこそこ使える方なのではないかと思ってはいます。
実際、クライアントにお会いしたときに、月に数十記事を書けるライターがなかなかいない(ライターとしての腕はさておき)、と言っていただき、執筆速度は重宝していただいているようです。
Webライターは出版業界のライターとはまた違い、ある程度稼ごうと思ったら執筆速度が重要になります。もちろん、1記事あたりの単価が高い案件で稼ぐこともできますが、未経験の私がまずできるのは執筆速度だと思ったので、執筆速度を上げる努力をしてきました。
ライターとしてまだまだ勉強しなければならないですし、もっと文章力を磨かなければならないのですが、とりあえずは食っていけています。未経験でもフリーランスのWebライターとして独立開業し、生活できるだけの収入を得るのは可能です。