Webライターはひとつの分野だけで稼ぐのは大変です。ネタが枯渇していきますし、そのジャンルのニーズが下がれば収入にも影響します。
複数のジャンルの記事が書けるようになると収入が安定化しリスクマネジメントにもなります。フリーランスのWebライターである私の経験から、稼ぐには得意分野を持ちつつ幅を広げるべき理由を詳しく解説します。
【目次】
まずは得意なジャンルをひとつ持つ
Webライターとしてのキャリアをスタートさせるには、まずは得意なジャンルをひとつ見つけてください。
好きなこと、趣味、関心があること、なんでもいいです。書きたいと思えるジャンルの記事を書いてみること、これがWebライターのスタートになります。
私の場合、ライターの仕事を始めたころにSigur Rosというポストロックバンドに関する記事を書きました。好きなテーマで書いていいという案件だったので、Sigur Rosのメンバーや音楽性について書きました。
どこか大きな媒体に掲載されたわけでもなく、ほとんど誰も見ないような記事でしたが、好きなバンドのことを書くのは楽しかったです。CDショップで契約社員として勤めていた経験もあるので、私にとって音楽は最も関心のあったジャンルでした。
ただ、仕事として音楽関係の記事で食べていくのは難しいので、他に興味のあるジャンルの記事を探しました。「@SOHO」というフリーランス向けの案件サイトでリフォーム関係の案件が募集されているのを見つけ、応募することにしたのです。リフォームやインテリアに関する記事を書くという案件で、サンプル記事を送ったところ採用されました。
知識はそれほどありませんでしたが、リフォームやインテリアに興味があったので記事を書くのは楽しかったです。
執筆しながら知識を増やして徐々に詳しくなり、結果的に得意分野になりました。
今はあまりリフォーム関連の記事は書いていませんが、求人応募の際はプロフィールにリフォーム関係の記事が得意と書いています。
得意なジャンル以外の記事も書いてみる
ここからが本題。
フリーランスのWebライターとして生き残るためには、自分が得意なジャンルの記事が書けるだけではいけません。
私の経験談をお話しすると、開業したての頃はリフォーム関係の記事だけで生計を立てていましたが、Googleのアルゴリズム変更の影響で依頼元が自社でSEO対策するのをやめてしまったため、仕事が激減しました。この時が一番厳しかったです。
フリーランスとしての経験はまだ浅かったですし、リフォームや住宅関連くらいしか知識がなかったので次のクライアントを見つけるまでに苦労しました。
そこで得意なジャンル一本で食っていくのは難しいと気付き、いろいろなジャンルの記事を書くようにしたのです。
得意なジャンル以外の記事を書くのは最初は辛いものです。知識がないですし、興味が薄いジャンルの記事は書いていて楽しくないですからね。
でも仕事なのでやらなければなりません。そうしているうちに徐々に知識が増え、得意分野が増えていきます。
しかし、どうしても自分に合わないジャンルもあります。私の場合は寺社仏閣に関する記事を書くのはほんとに辛かったです。
報酬も良かったですしそこそこ稼げた案件で追加の依頼もしていただけましたが、あまりにも書くのが辛かったので初めて依頼を断りました。寺社仏閣を見るのは好きなのですが、歴史や成り立ちを調べるのがしんどくて、嫌々書いていました。
嫌々書いた記事が人の役に立つとも思えませんし、何よりストレスが溜まっていくのが分かったのでお断りさせていただきました。断る理由をきちんと説明したこともあり、そのクライアントからそれ以降も依頼をいただけています。
なので、ひとつの仕事を断ったからといってぱったり仕事がなくなるわけではありません。
興味のなかったことにも興味を持つ
Webライターをやっていて一番変わったことは、
興味のなかったことにも興味を持つようになったことです。
以前は自分の好きなことに関する情報にしか興味を示しませんでしたが、いろいろなことに興味を持つようになりました。何が仕事につながるか分からないというのもありますし、知識が増える楽しさを知ったことで興味の幅が広がりました。
ひとつのジャンルの記事だけで生計を立てるのが難しいなら、複数のジャンルの記事を書けるようにするべきだと思います。そのためには「いろいろなことに興味を持つこと」が必要なんです。
人の話をよく聞くようになり、特に自分が知らない仕事に関する話に持つようになりました。高校や予備校で英語の教師をしている友人がいるのですが、学校や教育に関する話をよく聞かせてもらいます。
教師は自分には縁がない職業であるからこそ、聞きたいと思うのです。これは自分の中で大きな変化で、全てが仕事につながるわけではありませんが、中には仕事につながっているものもあります。
書けるジャンルが増えれば仕事の幅が広がる
当たり前の話ですが、書けるジャンルが増えれば仕事の幅が広がっていきます。
Webライターという仕事の特性上、ひとつのジャンルだけで生計を立てられる人はそう多くはありません。
ジャンルを固定するとネタの枯渇が常に悩みの種になり、ネタ探しに苦心します。書けるジャンルを増やしていけば、ひとつのジャンルで行き詰まっても他のジャンルでカバーできます。
それに請け負える案件も増えるので、いい案件が見つかる可能性も高くなります。ジャンルによって報酬に差があるので、稼げるジャンルを優先すれば自ずと収入も増えていきます。
書ける人が少ないジャンルの記事を書けるのは大きな武器
書ける人が少ないジャンルを書けるようになれば、それは大きな武器になります。専門知識が必要なジャンルなど、書ける人が少ない案件は報酬が高く設定されている傾向があります。
かといってニーズがないジャンルは案件自体が少ない、もしくはないので仕事になりません。
ベストなのは書ける人が少なく、かつ一定のニーズがあるジャンルです。
そうしたジャンルを探すには、書ける記事を増やしていつ依頼が来ても書けるように備えておく必要があります。
知識があるかだけでなく、そのジャンルの記事を丁寧に書けるかも大きく関係します。私の経験談なのですが、ある案件で発注元が2社に記事を発注していて、その1社から依頼をいただいています。
もう1社はWeb業界ではそこそこ知名度のある会社なのですが、記事のレベルが低いということで契約を打ち切られたそうです。私が書いた記事は丁寧だと発注元から評価していただいているそうで、今も毎月継続して発注していただいています。
それほど知識が深いジャンルではないのですが、執筆しながら知識を蓄えるようにしているおかげでなんとか継続できています。
書けるジャンルを増やすことはリスクマネジメントである
ひとつのジャンルを掘り下げることも大事ですし専門性は武器になりますが、それはリスクを伴うことでもあります。そのジャンルのニーズが下がれば仕事も減りますし、潰しも効かなくなります。
書けるジャンルを増やすことは自分に対するリスクマネジメントであり、選択肢を増やすことで収入を安定させることも可能となります。
フリーランスの収入は不安定ですが、私の場合はいろいろなジャンルの記事を請け負うことで収入を安定させています。
案件が終わることもありますが、他の案件でカバーできるので収入が激減する可能性は低いです。もちろんクライアントとの契約が打ち切りになったら収入が激減しますが、そうなった場合でも書けるジャンルを増やしておくと選択肢の多さから早く次の案件が見つかる可能性が高くなります。
これは一度収入が激減した時に痛感したことで、書けるジャンルが少ない状態はリスクを伴うのであると学びました。それは開業から2年目くらいのことで経験が少なかったせいもありますが、ひとつのジャンルに頼って他のジャンルを学ぼうとしていなかった自分の甘さが招いた結果です。
フリーランスが稼ぐには経験を積むことも大事ですが、何かひとつ武器が必要です。「“稀少性”の高い武器」を身につけることができれば、稼げるようになります。
まとめ
フリーランスのWebライターが継続して仕事を得るには、常に学ぶ姿勢を持っておかなければなりません。ここまで学んだら十分ということはないので今も学ぶことだらけです。
今はマーケティング関連の記事を書くことが増えたので、マーケティング本を読んで勉強しています。どんなジャンルでも分かるようになれば楽しくなってくるので、最初は辛いと思いますが、学び始めれば意外となんとかなります。
どうしても自分が合わないジャンルを切り捨てることも必要ですが、合っているかどうかは学んでみないことには分かりません。食わず嫌いで避けるのではなく、どんなことにも興味を持って学んでおけばきっと仕事につながります。
もし稼げていないと感じているのであれば、以下の記事を読んで当てはまっていないかチェックしてみてください。