本記事では、Webライターになりたい方のこうした疑問にお答えします。
「未経験からWebライターになるには、どうすればいいのかな…」と疑問に感じている方は多いかと思います。私も未経験からWebライターになった身なので、その気持ちはよくわかります。Webライターのなり方ってよくわからないですよね。
では、Webライターになるには、どのようなスキルを身につければいいのか? 必要とされるスキルを身につけることで、未経験でもWebライターになることができます。独学でもWebライターになるのは可能です。
本記事では、Webライターになるためのノウハウを、現役のWebライターである私が伝授します! 難しいスキルは必要ないので、ポイントを押さえれば、あなたもきっとWebライターになれるでしょう。
【目次】
未経験からWebライターになるには4つのスキルが必要
Webライターになるには、以下の4つのスキルが必要です。
- 検索スキル
- 情報を集約するスキル
- 情報を翻訳するスキル
- 読解力
これだけでは分かりにくいと思うので、ひとつずつ具体的に解説していきましょう。
検索スキル
Webライターの仕事というのは、ネットで情報を検索することから始まります。自分の知識や体験で書けるのが一番ですが、それだけでは書ける記事数に限界があるので、情報収集をしなければなりません。
一口に検索と言っても、Webライターを目指すのであれば、正確な情報を効率よく検索するスキルが必要です。ひとつのキーワードで検索するのではなく、複数のキーワードで検索をし、検索結果に出てきた記事の中から信用できる情報を発信しているサイトを探して粒度の高い情報を集めなければなりません。
検索結果に出てくる情報は間違っていることも多いので、検索で得た情報を精査するのもWebライターの仕事のひとつです。
私の場合、検索する時は必ず複数の記事を照らし合わせて情報の真偽を確かめます。「Aの記事はこう書いているけどBは違う。じゃあC、D、Eと別の探して確かめてみよう」という感じですね。
実は、Webライターの仕事で一番時間がかかるのが検索です。検索に時間がかかれば一記事あたりの時給単価は下がりますし、早く効率よく検索して必要な情報を収集できれば時給単価は上がります。
Webライターになるには、まず検索スキルを磨きましょう。
情報を集約するスキル
検索をするのであればWebライターでなくてもできますが、「収集した情報をひとつにまとめる」=「集約する」のがWebライターの仕事です。ネット上にバラバラに散らばっている情報をひとつの記事に仕上げることで、読者の検索の手間を省略してあげます。そこにWebライターという職種の価値があるのです。
厳しい言い方になりますが、情報の集約ができないのであれば、Webライターの価値はありません。だって、すでにある情報をリライトするだけでは同じ内容の記事が増えるだけですし、それでは上位表示されているサイトに勝てないですから。
Webライターは複数の記事から情報を収集して読みやすいようにまとめ、さらに検索上位の記事にない情報を盛り込むことで上位を狙います。それを実現するために必要なのが、「情報を集約するスキル」というわけです。
Webライターになるには、情報を集約するスキルも身に着けましょう。
情報を翻訳するスキル
次に重要になるのが、情報を分かりやすい文章に翻訳するスキルを身につけること。
ここで言う翻訳は、外国語から日本語に訳すという意味ではなく、日本語をより分かりやすい日本語にするという意味です。
Wikipediaなんか見ても分かると思いますが、情報としては役立つものの文章が分かりにくい記事が多いですよね? それはネット上にあるほとんどの記事は文章の素人が書いているからです。
アフィリエイト目的の記事は別ですが、読みやすさや記事の構成まで気にして書いている方は少ないでしょう。無報酬で書かれている記事がほとんどですし、ライターではない人が書いているので文章が分かりにくくなってしまうのは当然ですよね。
そうした、文章が分かりにくい記事を翻訳し、分かりやすい記事にするのがWebライターの仕事です。
Webライターになるには、このように情報を翻訳するスキルが必要となります。
読解力
分かりにくい文章を理解するには情報元の文章を読み解く読解力が必要になります。読解力がないと、分かりやすい記事を書けません。
文章というのは人によって癖があるものですし、表現が間違っていることもあります。理解しにくい記事も読解できる力を身につければ、Webライターとして仕事ができるでしょう。
これはめちゃめちゃ大事なスキルで、Webライターは文章力の前に読解力を身につける必要があります。
その文章を書いた人が何を言いたいのか、どう言い換えればより伝わりやすくなるのか、といったことを考えながら、記事を読む練習をしてみてください。
読解力はクライアントとのコミュニケーションにも必要となります。
Webライターは主に在宅で仕事をするのですが、クライアントとの連絡にはメールやチャットを使うことがほとんどです。こんなことを言うと申し訳ないのですが、クライアントも文章に関しては素人であることが多いため、分かりにくい内容であることが多いんですよね。
かと言って聞き返すわけにもいかないので、送られてきたメールやチャットの文章を必死に読み解かなければなりません。そうしているうちに自然と読解力は身についてきます。
私もクライアントから「え?どういうこと…?」という内容のメールを受け取ることがありますが、よくよく読んでみれば理解できることが多いです。もちろん読み込んでも分からない時は質問をしますが、基本的に一通のメールなりチャットはしっかり読むようにしています。
Webライターになるには、読解力もとても重要です。
高い文章力がなくてもWebライターになれる
「Webライターになるには文章力がいる」と考えている方、または、Webライターを目指すにあたり、文章力に不安を感じている方は多いことでしょう。
正直に言うと、高い文章力がなくてもWebライターになれます。
読みやすい記事を書くには、あるていどの文章力と日本語力は必要ですが、Webライターには小説を書けるようなレベルの高い文章力は必要ありません。
文章力は決して高い方ではないけどWebライターで食えてます
それでもWebライターで生計を立てられているのは、先に解説した「検索スキル」「情報集約力」「情報翻訳力」「読解力」の4つのスキルがあるからだと思っています。
もともとこのスキルがあったわけではなく、Webライターになるあたって必要になると思ったので自分なりに磨いていきました。それにたくさん記事を書いていれば自然と文章力は身についていきます。
文章力も大事ですが、Webライターに必要とされる4つのスキルを身につけた方が仕事につながりやすいです。
Webライターに資格は必要ない
「Webライターになるには資格がいるの?」と疑問に感じている方もいらっしゃるかと思いますが、Webライターになるのに資格は必要ありません。
税務署に「開業届」を提出してWebライターを名乗れば誰でもなれます。何かしらの協会への登録も必要ないです。
もちろん、Webライター関連の資格を持っているにこしたことはありません。資格があれば案件の応募時にアピールポイントにできますしね。
実務をする上で資格は不要ですが、Webライター関連の資格や仕事につなげるために取っておいてもいいかなと思う資格を一応紹介しておきます。
Webライティング能力検定(こちらは”能力”検定)
WEBライティング技能検定(こちらは”技能”検定)
Webリテラシー試験
文章読解・作成能力検定
Webライターになるための具体的な方法
1:SEOの基本を勉強する
Webライターになるには、ある程度のレベルの文章力は必要ですが、それだけでは食べていけません。Webライターという仕事をするなら、SEOの知識が必要となります。
ご存知ない方のために説明すると、SEOは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」という意味で、Googleなどの検索エンジンでWebサイトや記事が上位表示されるようにするための施策です。
Yahoo!もGoogleの検索エンジンの検索技術を使用していますし、Bingはユーザー数が少ないため、今のSEOはGoogle対策がメインとなります。
一昔前はいわゆるブラックハットSEOと呼ばれる裏技的な手法が横行していて、質の低いコンテンツでも検索上位に表示させることができましたが、今はGoogleが対策をしてそれはできなくなっているどころか、ペナルティを与えられるのでやってはいけません。
今はコンテンツSEOといって、記事の質を高めることで上位表示を狙う手法がメインとなっているので、検索エンジンの質自体が上がっています。
検索上位を狙うためのSEOと聞くと、いい印象を持たれないかもしれませんが、いい記事を書いても、検索エンジンでユーザーに見つけてもらえなければ読んでもらえません。Webライターは記事を読んでもらわないことには成果を出せないので、SEOの知識は必須なのです。
SEOは独学でも十分できます。私はWeb制作会社などで働いた経験がないので、独学で学びました。
検索すればSEOに関する情報はたくさん出てきますし(それこそSEOに基づいた検索結果ですが)、SEOを勉強しているとアルゴリズムという難しそうな言葉も出てきますが、プログラミングを学ぶわけでもないので、それほどややこしく考えなくても大丈夫です。
私はプログラミングは挫折しましたが、SEOは問題なく習得できました。あとはWebライターとして経験を積み、SEOのレベルは上げていけば食べていけるようになるでしょう。
正直言うとSEOの知識はなくても記事は書けますし、コラム記事などでは不要な場合もあります。でも、Webライターで生計を立てるなら、SEOの知識があったほうがいいです。
SEOもひとつの技術ですし、Web業界で生きていくなら習得しておいたほうがよいでしょう。
2:ブログ・サイトを作る
SEOの勉強と同時進行で、自分のブログやサイトを作ってみましょう。自分でブログやサイトを運営した経験は、Webライターとしての仕事に必ず生きてきます。
自分のブログを検索結果で上位表示させるにはSEOの知識が必要ですし、文章も書かないと上達しません。SEOと文章力のレベルアップのためにブログを作ってみてください。
アクセス数が増えてくればアフィリエイトで収入を得ることもできますし、案件に応募する際に自分のブログをポートフォリオにしてアピールできます。私もWebライターとして駆け出しのころは、自分のブログをアフィリエイトとポートフォリオとして使っていました(アフィリエイトは今もやっていますが)。
書くテーマがないなら、最初は雑記ブログで構いません。とにかく自分でブログを運営してみることが大事です。
最初はなかなか検索結果で上位表示されないのでモチベーションを維持するのが難しいですが、書き続けていればアクセスをとれる記事がひとつやふたつは出てきます。アクセスのある記事の特徴を分析し、どういった記事が求められているのか、検索エンジンで評価されるのかを自分なりに調べてみてください。
この分析がSEOを学ぶ上で非常に大事で、言わば自分のブログで実戦経験を積んでいくようなものです。最初は上位表示できなくても工夫して順位を上げることができれば自分の経験値になりますし、特定のキーワードで上位表示できれば案件応募時のアピール材料になります。
Webライターになるために何をすれば分からないのなら、とりあえずブログを作ってみればいいのです。無料ブログでも構いませんので、ブログを作ってみてください。
3:WordPressの勉強をする
ブログを作るなら、WordPress(ワードプレス)を勉強してみてください。WordPressはCMSと呼ばれるもので、簡単に説明するとブログを作成するためのシステムがすでにできあがっていて、それを自由にカスタマイズできるソフトウェアです。
なぜ、WebライターになるためにWordPressが扱えた方がいいのか?
Webライターの案件はWordPressに下書き投稿して納品する案件が多いからです。案件の種類や契約の内容にもよりますが、私の場合はほとんどの案件がその形をとっています。
WordPressを使ったことがあると、案件の応募時のアピール材料になりますし、WordPressの使用経験が条件の案件にも応募できるようになるでしょう。
WordPressはオープンソース(無料で使えるもの)ですので、使う分にはお金はかかりません。WordPressを使おうと思ったらレンタルサーバーが必要なので、サーバー代とドメイン代が必要となりますが、それほど高いほどものではないので費用の負担は少なくて済みます。
WordPressはPHPというプログラミング言語を使っていますが、それほど難しく考えなくても大丈夫です。プログラミングの習得を挫折した私ですらできたのですから、少しやる気があれば誰でも使えるようになります。
4:クラウドソーシングで未経験でも応募可能な案件を探す
私がWebライターになったときは、まだクラウドソーシングが普及していませんでしたが、今はたくさんできているので仕事が探しやすくなっています。クラウドソーシングには未経験でも応募可能な案件がありますので、そこはあまり心配しなくてよいでしょう。
クラウドソーシングがどういった仕組みで、どのように仕事を受発注するのかは、以下の記事で詳しく解説しています。
ただ、未経験でも応募可能な案件は単価が低いので、最初は単価は気にせず経験を積むと割り切った方がよいかと思います。単価は経験を積めば上がっていくので、まずはWebライターとしての経験値を上げていきましょう。
私も未経験のころはひたすら記事を書きまくりました。正直、単価はものっすごい安かったですが、量をこなしたおかげで執筆スピードが上がり、それがスキルとして役立っています。
クラウドソーシングで経験を積む上で大事なことは、ジャンルにこだわらず書いてみることです。自分の得意ジャンルだけを書いていても幅が広がらないので、とにかくいろいろなジャンルの記事を書いてみてください。
最初は苦手なジャンルの記事を書くのはしんどいと思います。私もそうでした。
でも苦手なジャンルでも楽しい部分を見つけられれば、それはWebライターとしての大きな武器になります。どうしても苦手であるならそのジャンルの案件は断ればいいだけですし、私もそうしています。
不得意なジャンルを無理して書いてもクオリティが下がってしまうので、仕事を選べるようになったら、苦手なジャンルは断る方がいいかなと考えています。あらゆるジャンルの記事を書けるにこしたことはないですけどね。
クラウドソーシングなら「CrowdWorks」は定番ですね。未経験でも応募可能な案件もあるので探してみてください。
こちらはライター向けのクラウドソーシング。テストを受けて「プラチナライター」になると、高単価案件の受注ができるようになります。編集スタッフによる文章指導も受けられるので、Webライターを目指す方はトライしてみてください。
5:直接契約してくれるクライアントを探す
クラウドソーシングだけでも生計を立てることは可能ですが、安い単価の案件も多いですし、手数料もとられます。クライアントと直接契約を結んで受注すれば手数料をとられずに済みますし、継続して依頼をしてもらいやすいです。
私はあるていどWebライターとして基礎を身につけた段階で、直接契約を結んでくれるクライアントを探しました。私が利用したのは「@SOHO(アットソーホー)」というフリーランス向け求人サイトです。
採用してもらうコツは、どのくらいのレベルの文章を書けるのかを知ってもらうことです。そのためにブログを作っておくのが良くて、ブログをアピール材料に使います。
採用前にテスト記事を書くことが多いですが、そもそもクライアントが求める再現の文章力を満たしているか知ってもらわなければ選考から漏れてしまいます。テスト記事まで行けばほとんどは採用してもらえるでしょう。
WordPressを扱えればアピール材料が増えますし、クライアントもわざわざ使い方を教える手間が省けるので、やっぱりWordPressは扱えた方がいいですね。
あと、ブログにはその人の個性が現れるので、どんなライターなのかを知ってもらうという役割もあります。ブログは日々の積み重ねなので、コツコツ記事を書いていけるマメさもWebライターなるためには必要です。
最後に
本記事で書いたことは、実際に私が未経験からWebライターになるためにやったことがほとんどです。クラウドソーシングに関しては当時はまだ普及していかなったのでそれほどお世話になっていませんが、今はフリーランスの仕事探しの定番サイトになっていますし、未経験から始めるなら利用した方がよいかと思います。
Webライターになるには、上述した4つのスキルが必要となるので、まずはそれを身に着けることを目標にしていきましょう。
Webライターは幅広いジャンルの記事の執筆を求められるので、書かず嫌いをせずになんでも書いてみるのも大事なポイントです。どんなジャンルでも対応できれば、Webライターとしてかなり強みになります。
安定して収入を得られるようなるまではしんどいかと思いますが、経験を積めばWebライターだけでも食べていけるので、未経験から始める方は頑張ってくださいね!