開業してからずっと快適に在宅ワークをしているのですが、デメリットもあるなと感じています。仕事がらオフィスは絶対必要というわけではないので在宅ワークで十分なのですが、解決すべきデメリットもあります。
在宅フリーランスにはどういったデメリットがあるのか?また、それをどのように解決すればいいのか?
在宅フリーランスを長く経験したからこそ言える、在宅ワークのデメリットと解決方法について解説します。
【目次】
仕事モードのスイッチが入りにくい
これが厄介な問題で、家で仕事をしているとプライベートから仕事モードへの切り替えがなかなかできません。
「やる気が出ない」とか、「モチベーションが上がらない」とか、「今日は頭が回らない」とか、いろいろな言い訳をして仕事に取りかかるのを避けようとする怠け者の自分が現れます。
そいつに負けると、仕事をしなきゃと思いながらも一日仕事をせずに終わってしまいます。通勤のストレスがない代わりに、仕事モードに切り替えられない自分にストレスが溜まります。
オフィスを持っていると、”服を着替えてオフィスに向かう”という行為が仕事モードのスイッチになるので、意識せずとも切り替えができます。フリーランスなら通勤ラッシュの時間を避けてオフィスに向かえばいいので、通勤のストレスがないというメリットは損なわれないと思います。
解決方法:スタンディングワーク 1st
在宅で仕事モードのスイッチを切り替えるには、強制的に仕事をする【環境】を作ることが解決手段になります。
残念ながら、人の意志というのは弱いもの。だったら、環境を変えて強制的に仕事モードのスイッチを入れればいいのです。意思を変えるのではなく、環境を変えてみる。
私がやっているのは「スタンディングワーク(立って仕事をする)」という方法です。
仕事もプライベートも同じパソコンを使っていて、場所も同じなので、なかなか仕事モードの切替ができません。意志は強い方ではないので、それなら環境を変えようと思い、「スタンディングワーク」を始めました。
こんな風に冷蔵庫の上にパソコンを置いて立って仕事しています。
「立って仕事をする」という行為をするだけで、簡単に仕事モードのスイッチが入ります。立ちっぱなしはしんどいので、早く終わらせるために仕事に集中するようになりました。座って仕事をするより効率が良くなります。
スタンディングワークは一例ですが、仕事モードに切り替えるにはプライベートと違う仕事環境を作るのが効果的です。プライベート用と仕事用のパソコンを分けたり、仕事用のパソコンデスクを使うようにしたり、方法はいろいろあります。
運動不足になる
在宅でひきこもって仕事をしていると運動不足になります。オフィスがあれば歩くことが運動不足解消になりますが、在宅ワークでほとんど外に出ないと深刻な運動不足に陥ります。
在宅ワークで座りっぱなしで仕事をしていると、足が鍛えられずどんどん弱っていきます。足を鍛えておかないと年をとってから不自由しそうで怖い…。
ランニングなど運動する習慣がある人は安心ですが、私のようにあまり運動が好きでない人間には由々しき問題です。外出した時はなるべくエレベーターに乗らずに階段を使うようにしていますが、それだけでは運動不足解消にはなりません。
あと、体を動かさないから、夜なかなか眠れないんですよね。頭は疲れているのですが、体が疲れていないので寝付きが悪いです。寝付きが悪いと朝起きるのが遅くなり、そうすると夜寝るのが遅くなり、どんどん寝る時間が遅くなるという悪循環に陥ります。
解決方法:スタンディングワーク 2nd
再び出てきました、「スタンディングワーク」。立って仕事をすることで足が鍛えられるため、多少は運動不足解消になります。
座りっぱなしの仕事スタイルからスタンディングワークに変えると、最初のうちはすぐ足が疲れてしんどくなります。すぐ疲れるのはそれまで歩いていなかった証拠です。最初はしんどいですが、徐々に時間を長くしていくと慣れていきます。
意外と辛いのは、足の裏が痛くなることです。USJに行った時、立って並んでいるともう足の裏が痛くて痛くて…。普段歩いていないから足の裏も弱っているんですよね。
スタンディングワークをするうちに足の裏も鍛えられ、次第に辛くなくなります。
夜寝付けない問題もスタンディングワークがあるていど解決してくれます。立って仕事をすると体が疲れるので、夜眠りやすくなります。ぐっすり眠るには体も動かさないとね。
座りっぱなしで仕事をしていると寿命が縮まる
最近よく耳にするのが、長時間座りっぱなしだと寿命が縮まるという話。
ある研究では1日11時間以上座っていた人と、4時間未満の人と比べると、長時間座りっぱなしの人の方が40%も死亡リスクが高まるという結果が出たそうです。
よ、よんじゅっぱーせんと…。高えなおい。
座り続けると血液の流れが悪化して血液がドロドロになったり、代謝機能が落ちたりといった体にマイナスの影響が生じるそう。長時間座りっぱなしだと、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病といった病気にかかるリスクが高まるそうです。
座りっぱなしのよる健康リスクの増加は、ここ10年くらいの間に研究が進んでいて、メディアに取り上げられる機会が増えました。
座ることが問題なのではなく、”長時間座り続ける”ことが問題なのです。
座りっぱなしで仕事をする在宅ワーカーは特に気をつけないといけません。
参考:“座りすぎ”が病を生む!? NHKクローズアップ現代+
解決方法:スタンディングワーク 3rd
三度目の登場、スタンディングワーク。座りっぱなしで寿命が縮まるなら立って仕事すればいいじゃない、というシンプルな解決方法。
座って仕事をしていても定期的に立ち上がることで健康リスクは下げられますが、仕事に集中しているとどうしても座りっぱなしになってしまいます。それに、座った状態で何度も立ち上がるのってしんどいんですよね。それなら最初っから立って仕事をした方がいい、というのが私の考えです。
立って仕事をすると体を動かしやすいので、ストレッチや体を動かしたりして血流の停滞を防げるというメリットもあります。体を動かすと仕事に行き詰った時のリフレッシュにもなります。
人と会わない
在宅ワークでクライアントと会う機会がない仕事をしていると、ほんと人に会わなくなります。家族は近くに住んでいるのでよく会いますが、それ以外の人とほとんど会いません。
私は関西在住なのですが、クライアントは関東であることが多いため会う機会はめったにありません。たまに関西に出張される時にお会いすることはありますが、あっても1年に1回くらいです。直接お会いしたことがないクライアントもいます。
仕事のやり取りは基本的にチャットかメールで、電話もほとんどしません。人と会う機会が多い職種もありますが、私のようなWebライターは人と会わなくても仕事ができてしまうがゆえに人と会わなくなります。
私のように他のフリーランスの知り合いがいない状況だと、誰にも相談できないので辛いです。基本的に自分で解決しますが、誰かに相談したりアドバイスしてもらったりしてもらいたいと思う時もあります。
解決方法:自分から出会いを求める
人と会わないことの解決方法は…、自分から積極的に出会いを求めること、ですかね…。すみません、これは私が解決できていない課題なのでアドバイスできません…。
コミュ障であるがゆえに、なかなか自分から人脈を広げることができず困っております。まあ、コミュ障だというのは言い訳で、本当は人と会うのが面倒くさいというのが本音です。でも、それじゃあ解決しませんよね…。
誰にも相談できないというのは人脈づくりを怠っている自分のせいなのですが、在宅フリーランスだとどうしても人と会う機会が少ないので人脈が広がりにくいです。自分から出会いを求めにいかないといけませんよね。うん…。
声帯が弱くなる
在宅ワークだと人と会話する機会が少ないため、声帯が弱くなります。
喉も筋肉なので使わないと衰えていきます。カラオケに行くと声が出なくなるのが早く、普段からいかに声を出していないかを痛感します。
普段から喉を使っていないと、嚥下力(えんげりょく:飲み込む力)が弱くなっていきます。誤嚥性肺炎の多くは嚥下障害が原因で、飲み込む力が弱まると間違って肺の方に食べ物や飲み物が入ってしまいます。
私も誤嚥が多く、食事中によく蒸せることがあります。これはおそらく、普段声を出していないのが原因じゃないかと思います。声を出すことは嚥下力を鍛えることにもなりますが、在宅ワークで声を出す機会が少ないと鍛えられません。
在宅ワークをしていると、「人と会う機会が少ない」→「声を出す機会が少ない」→「嚥下力が弱まる」という悪循環に陥ってしまいます。これはあまり知られていない在宅ワークのデメリットだと思います。
解決方法:ひとりカラオケ
喉を鍛えるにはカラオケが効果的です。カラオケ仲間がいれば一番いいのですが、最近はひとりカラオケをする人も多いので、慣れれば一人でも全然恥ずかしくありません。
何がいいかって、フリーランスは平日昼間の一番安いフリータイムの時間にカラオケに行けることです。平日昼間なら1,000円以下でフリータイムで歌えるので、お金もそれほどかかりません。
カラオケはストレス解消にもなりますし、Wi-Fiが使える店ならノートPC持ち込んで仕事できます。仕事の合間にカラオケをしてリフレッシュすれば効率も上がります。歌う曲によっては体力使いますけどね。
まとめ:快適な在宅ワークには工夫が必要
在宅ワークの大きなデメリットは、「運動不足」と「人に会わないこと」です。座りっぱなしで仕事をすると運動不足に陥り、寿命が縮まるリスクも高まります。
人と会わないことで人脈が広がらず、困った時に相談できる相手がいない辛さを感じます。声を出さないことで誤嚥性肺炎のリスクが高まるのも隠れたデメリットです。
しかし、いずれのデメリットも工夫すれば解決できます(「人と会わない」に関しては私は解決できていませんが…)。
快適な在宅ワークライフを送るために、デメリットを解決する工夫をしてみてください。