スタンディングワークをやって実感した6個のメリットとデメリット

スタンディングワークをする在宅ワーカー

スタンディングワークは、「立って仕事をする」ことです。「デスクワークでわざわざ立って作業をするのに意味あるの?」と思われる方は多いことでしょう。

実は、スタンディングワークには仕事が捗る効果があります。生産性の向上や健康促進を目的に、スタンディングワークを取り入れる企業も増えているそうです。

在宅ワークにおすすめで、仕事のモチベーションが上がらないときにスタンディングワークをやると、けっこう捗ります。本記事では、実際にスタンディングワークをやって感じた6つのメリットと、気をつけたほうがいいなと思うデメリットをご紹介します。

スタンディングワークをするメリット

まずは、スタンディングワークのメリットを一覧でご紹介します。

  • 仕事モードのスイッチが入りやすい
  • 姿勢が良くなって猫背や肩こり・腰痛の予防になる
  • 脚の血流が良くなる
  • 血流が良くなると集中力が上がりやすい
  • 体を動かしやすい(リフレッシュや血流促進効果)
  • 立ちっぱなしは疲れるから「早く終わらせたい」という意識が働く

では、ひとつずつ解説していきます。

1:仕事モードのスイッチが入りやすい

スタンディングワークをする人
※画像はイメージです。筆者は天パであり、男前ではありません。

立つという行動が仕事モードのスイッチになり、仕事に取り掛かりやすくなります。立つだけでも効果があるもので、座りっぱなしよりは切り替えがしやすいです。

いったん仕事に取り掛かってしまえば集中するのですが、着手するまでが問題なんですよね…。仕事しなきゃとわかっていても、なかなか取りかかれないという…。

そういうときは、スタンディングワークで強制的にスイッチを入れるようにしています。制服を着たら仕事モードになる効果と同じですね。立ち上がるというハードルの低い行為を仕事のスイッチにしてしまえば、無理やりモチベーションを上げなくとも自然と仕事に取りかかれます

立ち上がるのに気力がいるというときは…頑張って立ってください…。

2:姿勢が良くなって猫背や肩こり・腰痛の予防になる

猫背は、頭痛・肩こり・腰痛・便秘・消化不良・慢性的な疲労など、さまざまな体調不良を引き起こすと言われています。座りっぱなしで猫背になると血流が悪くなって健康リスクが高まりますし、姿勢の悪さは肩こりの原因にもなるので要注意です。

スタンディングワークをすることで背筋が伸び、猫背の予防になります。もちろん、立って仕事をするときも猫背にならないよう意識する必要がありますが、座っているときより背筋を伸ばしやすいです。

スタンディングワークによって猫背が解消されれば、肩こりや腰痛の予防にもなります。パソコンのキーボードを背中を曲げずに操作できる高さに調整すると、自然と猫背は解消されるでしょう。

3:脚の血流が良くなる

座りっぱなしで脚の筋肉を動かさない状態が長時間続くと、血流が悪くなります。ミズーリ大学医学部の研究では、長時間、座位の姿勢で過ごすと、膝の裏側の膝窩動脈(しっかどうみゃく)の血流が悪くなることがわかったそうです。

脚は第二の心臓」ともいわれていて、脚を動かすことで全身に血液を循環させています。つまり、心臓の負担を軽くする役割があるのです。座りっぱなしで脚を動かさないと、血液循環を心臓だけが行うことになるため、狭心症や心筋梗塞などのリスクが高まるとされています。

座り仕事でも、ときどき立ち上がることで脚の血流停滞を予防できますが、作業に集中していると、つい長時間、座りっぱなしになってしまいますよね。それなら、スタンディングワークをすればいいのです。立って仕事をすれば、脚の血流悪化を防げます。

座りっぱなしだと脚の筋肉が弱ってしまうのも悩みです。スタンディングワークは脚の筋肉が鍛えられるので、筋力低下も予防できます。

4:血流が良くなると集中力が上がりやすい

一橋大学イノベーション研究センターの研究によると、脳への血流量と集中力に相関関係がみられたそうです。また、筑波大学の研究でも、血流増加によって脳の認知機能が向上するという結果が出ています。

立って作業をすることで血流が促進され、頭が働きやすくなります。仕事に取り掛かる前に軽い運動をして血流を良くするのが望ましいですが、立つだけでも血流の促進になるので、スタンディングワークだけでも集中力アップの効果は期待できるでしょう。

5:体を動かしやすい(リフレッシュや血流促進効果)

スタンディングワークしながら体を動かす人

スタンディングワークは体を動かしやすいので、血流促進効果が期待できます。上述したように、長時間、同じ姿勢で作業をすると健康リスクが高まるので、上半身だけでなく下半身も動かすことが大事です。

座った状態で上半身だけ伸びをするより、立った状態で上半身も下半身も動かしたほうが血行が良くなります。座りっぱなしだと、立ち上がるのが億劫で体を動かすのを怠ってしまいますが、立った状態なら作業をしながら足踏みをしたり足を伸ばしたりしできるので、脚の血流が停滞するのを防げるでしょう。

仕事の集中力が途切れてきた時や、仕事に行き詰った時は、ちょっとパソコンを離れて体を動かすとリフレッシュになります。「動きやすい」というのは大事ですね。

6:立ちっぱなしは疲れるから「早く終わらせたい」という意識が働く

スタンディングワークに慣れても、立ちっぱなしで仕事をするのは疲れるものです。立って仕事をすると、早く終わらせて座って休憩したいという意識が働くので、集中力が上がります。

座りながらダラダラ仕事をするより、スタンディングワークで集中して仕事を終わらせたほうが効率的、という考え方です。脚が疲れてきたら集中力が下がるのはわかってるので、疲れが来る前に終わらせようという意識も働きます。

長時間、立ちっぱなしや同じ姿勢でいるのはよくないので、仕事に集中していても体を動かしたり、適度に休憩を入れたりするのを忘れずに。

スタンディングワークワークのデメリット

硬い床の上で長時間立ちっぱなし、または同じ姿勢で立ち続けると腰に負担がかかります。スタンディングワークは猫背を矯正することで腰痛を予防できますが、立ちっぱなしが腰痛を引き起こすこともあるので、注意してください。

腰への負担を減らすには、柔らかいマットを敷く、または、台に脚を交互に乗せて姿勢に変化をつけるといいそうです。同じ姿勢を続けるのは腰に負担がかかるので、作業中に足踏みするなど、意識して下半身を動かすようにしましょう。

そもそも、毎日スタンディングワークする必要はありません。一日置きでもいいですし、一日の作業のうち2〜3時間というやり方でもいいわけですから。一日中スタンディングワークをすると腰を悪くする恐れがあるので、適度に調整してやってみてください。

座りっぱなしによる健康リスクの増加

座りっぱなしだと、なぜ健康リスクが高まるのでしょうか?

その原因のひとつは、座りっぱなしによる血流の悪化とされています。血流が悪化すると血液がドロドロになり、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病といったリスクが高まるとのことです。長時間座りっぱなしだと、血流の悪化や体の代謝機能の低下が起き、健康を損なう恐れがあります。

腰を痛めている人

また、立っている時は脚の筋肉を使うことで糖や中性脂肪がエネルギーとして消費されますが、座っていると脚の筋肉を使わないため、糖や中性脂肪が消費されず血液中で増えてしまうようです。中性脂肪が高いと、血管障害や心筋梗塞のリスクが高まるので注意しなければなりません。

ただし、座って仕事すること自体が問題ではありません。長時間座りっぱなしであることが問題なのです。

座りっぱなしの仕事をしていても、30分に一回、少なくとも1時間に一回立つようにしたり、適度に運動をしていれば健康リスクを下げられるそうです。しかし、集中していると長時間座りっぱなしになっててしまいますし、家で仕事をしているとどうしても運動不足になってしまいます。

そこで、スタンディングワーク(立って仕事をする)を導入して健康リスクを下げよう、というのが今回の記事の主旨です。

※ちなみに、「脚」は骨盤から足首まで、「足」は足首から下を指します。

スタンディングワークに使えるデスク

スタンディングワーク用のデスクは、「スタンディングデスク」で検索すると見つかります。昇降式のデスクなら、座位でも使えて便利です。

デスクの上に置いて昇降させるタイプのスタンディングデスクもあります。

スタンディングワークは運動不足の在宅ワーカーにおすすめ

定期的な運動などで健康リスクを回避できるなら、スタンディングワークをする必要はありません。しかし、在宅で仕事をしていると外に出るのが面倒くさくなりますし、座りっぱなしで仕事をしていると体を動かすのが億劫になりますよね。

スタンディングワークはメリットを解説したとおり、姿勢の矯正や血流の停滞を防ぐことで健康リスクを下げる効果があります。私のように、あまり運動をしない人に向いているやり方です。座位だと仕事のスイッチが入りにくい人にもおすすめ

でも、スタンディングワークをしてもしなくても、在宅ワーカーは意識して体を動かさないといけないですね。健康リスクを回避するために、適度な運動をしましょう(自戒の念を込めて)。

ABOUT ME
ケンタトニック(旧モジャー)
コンテンツSEOに強いフリーランスのWebディレクター/Webライター、フリー歴10年。 ディレクション受注実績:出版社、営業ツール、音楽スクール等のオウンドメディア運用・改善。
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