私は自分の意見や考えを人に伝えるのが苦手なタイプ、いわゆるコミュ障です。しかし仕事では違っていて、積極的に提案します。
自分から提案をするのは、私がフリーランスだからです。フリーランスは待っていても仕事は増えません。親切な人が仕事をくれるなんてことは、ないですから…。
ブログやSNS経由で来る依頼、つまりウェブでの発信をきっかけにした受注も、広い意味で提案であると私は考えています。「自分はこんな仕事ができます」と発信するのも、提案の方法のひとつです。
本記事では、クライアントに提案して受注を増やし、収入アップにつなげる方法を紹介します。実体験に基づいているので、再現性はあると思います。
【目次】
収入アップを実現する提案のやり方
私が収入アップのためにやった方法は5つ。当たり前のことですが、必ずクライアントのメリットを考えた上で提案します。提案を採用してもらう上で一番大事なことなので、常に意識しておきしましょう。
何ができるかを提示する
クライアントは、あなたがどんなスキルを持っていて、どんな仕事ができるのかを知りません。スキルだけでなく、どんな知識を持っているかを知ってもらうことも必要です。
たとえば、ひとくちにライターといっても、SEOに強い記事が書ける、記事をバズらせた経験が多数ある、雑誌や書籍での執筆経験があるなど、それぞれ強みが異なります。ライターと名乗っていても、デザインができるならそれも仕事になるかもしれません。
ライター業では、執筆経験のある記事のジャンルを伝えるのは、非常に効果的です。専門知識を有する案件もありますが、書いた経験があり、書く自信があるなら漏れなく伝えておきましょう。
前職の経験を伝えるのも有効な方法です。全く関係のない職種であったとしても、何が仕事につながるかわかりません。ライター業であれば、前職に関係するテーマの執筆依頼がくるかもしれませんし。
ブログやSNSに経歴やスキルを載せておくと、ポートフォリオ代わりになりますし、見た人が発注してくれることも。SNSでは簡単な経歴やスキルを載せ、ブログのプロフィールページにリンクを貼って詳細を書くという方法もあります。
クライアントの利益になる提案をする
提案をする上で大事なのは、クライアントの利益を考えることです。ビジネスなのですから、クライアントにメリットがないと発注してもらえません。
たとえば、記事の執筆に加えてイラストを作成できる、SNSでの拡散ができる、という提案を考えてみましょう。クライアント視点でみれば、イラストを別途発注するより一括で依頼したほうが手間が省けますし、SNSで記事の拡散ができるのなら、単価を上乗せするメリットはあると考えてくれるはずです。
自分でイラストを書けなくても、知り合いにイラストレーターがいれば紹介をして、発注をまるごと請け負うという方法もとれます。中間マージンをとるというわけではなく、自分とセットで発注してもらうのです。
実際に私は、画像作成ができる友人をクライアントに紹介し、依頼する画像の内容を考えるという仕事の受注をしました。クライアントにとっては、発注と画像の内容を考える手間が省けるので、メリットのある提案と思っていただけたのでしょう。
工数削減につながる提案をする
クライアントにとって、工数削減も利益になることです。外部に発注することで社内のリソースを節約できるのであれば、発注したいと考えるクライアントは多いでしょう。
上記の画像作成の例でいえば、発注から画像作製までまるごと発注することで、クライアントの手間が省けます。忙しいWeb担当者であれば、ちょっとした仕事でも、手間をサポートする提案はけっこう有効です。
社内の仕事の分担や体制によってはフリーランスに任せられないこともあるので、提案が断られることもあります。しかし、人手が足りなくて困っている様子であれば、提案してみて損はないでしょう。
課題を分析して提案する
クライアントの課題を分析し、解決策を提案するのも有効な方法です。分析は時間がかかるものですし、社内からは見えないこともあるので、クライアントにとって有益な提案であれば検討してもらえるでしょう。
この提案に関しては、「勝手に分析して嫌がられないか」という懸念があると思います。クライアントがこだわっている部分を指摘すると嫌がられることもあるので、クライアントの方針を加味した上で提案するかを判断することも必要です。
とはいうものの、提案してみないとわからないことも多いので、思い切って提案してみましょう。「そこはこだわっている部分で…」といわれたら、今後の提案の材料になるので、失礼にならなければ提案して構わないと思います。
情報提供から提案につなげる
「こういう情報があります」と提案してみるのもひとつの方法です。情報料をとるというのではなく、情報に絡んだ作業を受注できるように提案します。
クライアントが知らないであろう有益な情報を提供し、その作業ごと受注できるのが理想です。情報の提供だけで終わることもありますが、そのときは、そんなものだと割り切って考えましょう。
たとえば、SEOで、「カテゴリページにタイトルとテキストを足すと順位が上がるらしいです」とクライアントに情報提供して、その作業を受注するといった流れです。もちろん、情報の信憑性が高いことが前提になります。
最後に:提案できるフリーランスは強い
稼げるフリーランスと稼げないフリーランスにひとつの違いは、「提案できるかどうか」です。上述したように、クライアントの利益になる提案ができれば、収益の幅が広がります。
最初は、提案するのに勇気がいると思いますし、渾身の提案が採用されないと落ち込みますが、これも慣れです。提案に慣れていけばプレゼン力も上がり、採用率も上がります。やみくもに提案すればいいわけではないですが、クライアントにメリットのある提案であれば、思い切って話を持ちかけてみましょう。
私の経験則からいうと、提案できるフリーランスは強いです。逆に提案できないと、低単価からなかなか抜け出せないですし、仕事が増えないので収入も伸びていきません。
収益に伸び悩んでいるフリーランスは、クライアントに提案できることがないか、考えてみてください。